話題のAIイラストについて現時点で私が得た情報をいったん整理してメモしておく。整理といってもどれくらい整理できるかわからないが、まあそこらへんは適当によろしく。
一応項目を挙げておこうか。
1.AIイラストの著作権問題
2.LoRAによる学習
3.ControlNetにより手や指の正確さがアップ
4.AI 使用者による詭弁の影響
5.AIイラストにお金を出す人たち
6.エロ同人、R-18界隈でのAIイラスト
とりあえずこんなところで。
1.AIイラストの著作権問題
AIを使用したイラストには著作権が発生しないとアメリカで判断された。これが完全AI出力による画像に対してだけの判断なのか、AI出力画像に人が加筆すれば著作権が認められることもあるのかはまだよくわからない。いろんな判断があるだろうし、国によっても異なるだろう。
現行法ではAIが描いたイラストに著作権は発生しないと考えていいだろう。しかし最近は単に絵を出力するのではなく、細かい指示を出して狙った画像を出力できるようになっている。つまり人の創作性みたいなものが加わっていると考えることもできる。この辺りは今後の判断によるだろう。
例えば今は複雑な指示だったとしても、その指示が一般化して広く普及することになれば、それを使った人は何も考えずAI任せで画像を出力したと同義とみなされることもあるのだ。いくら入力を頑張ったとか言い訳しても通用しない。
そうなると行き着く先は、どんなに頑張っても結局著作権は認められない判断となるかもしれないし、あるいはなんだかうやむやになって著作権を判断する方も面倒くさくなっちゃって、「もうAIイラストも全部著作権アリッ」てなる可能性も大いにある。
ところで「AIを使ったイラストに著作権は発生しないから」と言って、このあたりの話を自分に都合よく解釈して、他人の絵を読み込ませて自分の絵として発表したり売ろうとしたりする人がいるようだ。が、これは全く間違い。著作権のある絵をAIに読み込ませて元の絵の著作権が消えると言ってるのだから。
AIイラストに著作権は発生しないが人が修正を加えたりすれば著作権が出てくる。AI使いましたと表示されたイラストでも、AIを道具として使い作品に仕上げたものを勝手に使用すればもちろん著作権侵害となる。
AIが生成したイラストが既存のものと似てるときはどうなるか。これは既存のイラストに対して著作権を侵害していると判断されるだろう。
ここで、学習用のデータについては著作権がるものも使えるというところから話がややこしくなる。学習用に著作物が使えても、そこからAI出力したイラストが学習に使ったイラストと似ていれば、当然学習に使ったイラストに対する著作権侵害となる。このあたりを勘違いして、無断学習は認められてるから、そこから出力したものは元の絵と似ていてもいいと言う人が少なくないようだ。
AIイラストに手を出す人が増えるほど、少し話が複雑になると理解する能力に欠ける人もそれに応じて増えるから、そうなるのも必然ということか。
しかしよくよく考えてみると、無断学習が認められている限りは、AIに出力したものにいくら手を加えようが、もしくはAIイラスト作成のための呪文をいろいろと考えて組み合わせて、練りに練った指示を出すことによって、おいそれと他人が真似できないような画像を出力させたとしても、著作権を認めることは本来あり得ないことである。
2.LoRAによる学習
LoRAという学習手法がある。
これは既存のイラストの特徴をキッチリとAIに学習させることが出来るということ。
特定のキャラクターや絵柄を再現できるということになる。
3.ControlNetにより手や指の正確さがアップ
ControlNetという機能により、これまでAIの弱点とされた手や指の正確な描写が可能になっているとのこと。ControlNetにはポーズをきっちり指定して絵を描かせる機能もある。