「エモい」という言葉を聞いたことがありますか。最近特にネットやSNSなどで目にする言葉、エモい。
エモい とか エモさ ってどういう意味なんでしょう。
ググってみると「エモいってどういう意味?」というテーマの記事がずらずらと登場します。そこから、多くの人がはっきりとその意味をわかっていないようだというのがみて取れますね。
エモいという表現は今から20年ほど前に、音楽のジャンルで「エモ」が登場してから一般化したと思われます。
エモはエモーショナルという言葉から来ていて、扇情的という意味が一番ぴったりですね。実際「エモ」にジャンル分けされる音楽は、感情を掻き立てられるような力強さと盛り上がりを大仰に込めたメロディが特徴で、その頃は聞けばすぐに「これはえもだ」とわかるものでした。
一世を風靡したエモですが、次第に飽きられていき、今ではすっかり影も形もない状態ではありますが、これはエモ的な曲を作るとおおかれ少なかれ他の曲と似たような雰囲気になっちゃうのが原因ですかね。
さて、そんなエモという言葉が2020年あたりになって急速に目立ちます。何故?
多分、使いやすいのが一つ。
エモいとかエモさという言葉では、はっきりと何を表しているのかわかりません。これは使う側にとっては便利。
写真を貼って、それに「エモい」とつけとけば、見た人がそれなりに勝手に解釈してくれるだろうと。
綺麗だとか、好きだとか、欲しいとか、はたまた「色がいい」とか「カッコいい」とか、なんでも勝手に「エモい」に当てはめてくれます。
例えば「綺麗」とか「好き」とかって書いちゃうと、そう思わない人から突っ込まれそう、反論されそう、という心配がありますね。でもまあ「綺麗」とか「好き」ならばまだ、私がそう思うだけなのだと突っぱねやすかろう。
ところが「色がいい」とか「これは〇〇以上」みたいなもっと具体化した感想だとどうでしょうか。「これの色がいいなんて、こいつセンスねーな」とか思われそうじゃないですか。そんな時こそ「エモ」を使いたいんです。「エモい」と書いておけば、何らかの感想があるんだなとわかってもらえます。賛同するとか反対するとかじゃない所で発信できる。その便利さがエモにはあります。
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